ブラックホール

ベルセウス座付近で発見された超巨大なブラックホールが話題を集めている。
その質量、なんと太陽の170億倍だ。

ブラックホールは1971年、白鳥座x-1を観測していたx線天文衛星「ウフル」によって、はじめて観測された。
ブラックホールは元々理論上の仮説の天体であったが、実際に発見されたのはこれがはじめてである。
太陽と同じ質量の恒星が爆発すると白色矮星となり、質量が8倍~30倍だと中性子星となる事は既に知られていた。
しかし、白色矮星や中性子星には質量に限界があると考えられ、そこで浮上したのがブラックホールという考え方なのである。

最新ブラックホール論
ブラックホールは想像を絶する強力な引力により、一度吸い込まれると光さえ脱出できないというのが通説だが、近年ではブラクホールの質量が軽ければ、多少の光を放出する事がわかってきている。
質量の軽いブラックホールは、やがて大爆発を起こし、消滅するだろうという説も最近では提唱されている。
それを唱えたのは、ホーキング博士である。
同氏によれば、ミクロ単位の極小ブラックホールも存在し、ここまで小さいブラックホールは蒸発するだろうというのだ。
では、超巨大ブラックホールはどういう顛末を迎えるのだろうか?
最新の理論では、巨大ブラックホールは最終的には大爆発とともに消滅するというのがもっぱらの定説だ。
京都大学によれば、天の川銀河の中心には太陽の400万倍もの超巨大ブラックホールが存在し、赤外線での明るさを精密に計る事によって、爆発(フレア現象)を複数回計測する事に成功している。